イヤホンと一緒に歩んでいく

オーディオの販売員をした結果、沼に足を入れてしまった人間のブログです。今はITエンジニアをしています。オーディオやその他PC関係を中心に投稿します。

【リケーブル】Yinyoo YYX4729 MMCX 2.5mmバランスケーブルをレビュー

こんばんは、むぎです。

今回はこちらのケーブル!
じゃーん!

WTSUN Audioさんから出品されています
「Yinyoo YYX4729」というケーブルをレビューしていきたいと思います。
SHURESE215SPEに装着してみました。


レビュー



パッケージ


商品パッケージは、WTSUN Audioさんのいつもの袋に、ワランティカードと一緒に入っています。




ケーブル外観


銀メッキということもあり、とても綺麗な色で、取り回しも良好です。
今回は4芯ケーブルなので、以前ZSR用に入手しました8芯ケーブルと比較してもなかなか細めですが、質感はこちらの方が硬く、取り回しやすさは同じくらいかと思います。

audio-zk.hatenablog.com




MMCX端子と2.5mmプラグ


接続端子はしっかりしていて、接触が悪いということもなさそうです。
SHURE製品は、たまにMMCX端子が合わないケーブルがありますが、そういったことも無くしっかりとはまりました。




SE215SPEに装着したところ


青とシルバーは色のバランスも良く、綺麗ですね。
純正の黒いゴム質のものよりも、明らかに高級感があります。

このケーブルは、耳に欠ける部分にワイヤーが入っていないため、好みが分かれそうです。
ぼくは、耳に沿って自然に付けたい方なので、ワイヤーが無いのはとても好印象でした。




EL-21(下)とYYX4729(上)を並べたところ


SE215SPEにはZEPHONEEL-21を装着して使用していたので、それとの比較。
上の写真は、両ケーブルともにピンと伸ばして半分に折ったところです。

EL-21はかなりクセが強いのが分かりますし、YYX4729は全くクセが無いことが分かります。
外出時にEL-21を使用すると、人のカバンに引っかかったりするため、このクセのあるケーブルには手を焼いています。






では、実際に聴いていきましょう。

環境

  • AK70

使用楽曲

EL-21 Blue Seagull

比較のために、まずはEL-21の感想から。

高音が綺麗に出ている印象で、バスドラムが「ドンッドンッ」と力強くも小気味良く走る感じのサウンド。
解像度はそこそこ高めで、ダイナミック型のSE215SPEの弱点を上手く補っている感じがした。
低音よりのドンシャリといった感じ。

一度だけの恋なら」では、ぼくが常用しているJH AudioのROSIEなど、多BAドライバのイヤホンだと細かい音が一つ一つ聴こえてくるが、EL-21とSE215SPEの組み合わせだとそれらが粒になって押し寄せてくるような感じで迫力があった。レンジが広く、音の繋がりがあるため、束になって聴こえるという感じ。

「American idiot」では、やはりドラムが強めでリズム感の良い曲調になっている。シンバルは聴こえるものの、量感自体は控えめで主張は少ない。
ボーカルよりもギター、やや低音寄りの音の方がしっかり鳴っていて、ボーカルがやや埋もれ気味だと感じた。ギターやドラムが強いのは、それはそれで格好良く、ロックテイストにマッチングしている。

比翼の羽根」では、イントロのシンセサイザーが柔らかくて気持ち良い。BA型らしいトゲトゲしい表現になる機種とは真逆だ。
Aメロのアコギがしっかり左側に振られていて、定位感もよい。また、ギターのスライド音がしっかりと聴こえ、弦を弾く音があたたかい音色で聴こえるため気持ち良く聴けた。

EL-21とSE215SPEは、中低域がしっかりと鳴り、それでもボワつきはほとんど感じられず、ダイナミック型らしい音を鳴らしてくれる組み合わせだった。


Yinyoo YYX4729

次に、今回入手したYYX4729だ。

一度だけの恋なら」では、電子音が綺麗に分離しており、こちらの方がこの曲の本来の音なんだな、という印象。広がりや余韻よりも、スピード感を感じる。左右あちこちで鳴り響くピコピコサウンドは爽快だった。

「American idiot」では、ドラムやシンバル、ボーカルやギター、何かが前へ出ているという感じはしなく、足並みがそろっていてバランスが上手く整えられているような感じがした。
タイトめな音で、非常に聴きやすく、「バランス接続の音」って感じがした。若々しい音ですよ。

比翼の羽根」では、EL-21よりも定位感が一層増していた。雑味が消え去って、聴こえるべき音だけが聴こえるといった感じか。ボーカルも中心にしっかりと陣取っていて、落ち着いた空気感がそこにはあった。

一番変化を感じて驚いたのは、EL-21ではボンボンと鳴っていたベースが、ゴリゴリ鳴っていていたところ。
TECH21SansAmpというベーシストなら誰でも知っている、アニメでいうところのエヴァンゲリオンみたいなエフェクターがあるのだが、それを通したような音に似ていて、芯があって音が太い力強さを感じた。

EL-21と比較すると、バランス接続だなあ、と感じるような、音が痩せて迫力がやや無くなった音になったが、S/N比が非常に良好で、背景が暗くなったことで細かな音が埋もれずに聴こえるようになった。

音楽を聴くEL-21と、音を聴くYinyoo YYX4729という感じで、一つ一つの音の聴き取りやすさに差を感じた。サウンドステージは狭くなり、モニターライクな音になった。

まあ、とにかくベースが良いです。


さいごに

EL-21は中低域や空気感が素晴らしいケーブルで、YYX4729はバランスならではの解像度や爽快感を味わうことが出来るケーブルで、どちらが良いとか悪いとか優劣をつけるのは難しいですが、ぼくはYYX4729が好きですね。

でも、特徴としてはBA型の音に近付く感じがして、「SE215SPEの良さ」はEL-21の方が出せているような感じがしました。甲乙つけがたいので、そこはリケーブルの利点なので、付け替えで運用すれば良いとしましょう。

ここまでSE215SPEのサウンドを高級BA機のような感じに寄せられるとはYYX4729すげえ!というのとSE215SPEのポテンシャルもすごいよ本当。

値段はEL-21は約9000円、YYX4729は約3500円。
2倍から3倍の差はあるものの、どちらも買う価値ありでしょう。



それでは、むぎでした!