イヤホンと一緒に歩んでいく

オーディオの販売員をした結果、沼に足を入れてしまった人間のブログです。今はITエンジニアをしています。オーディオやその他PC関係を中心に投稿します。

【試聴レビュー】カスタムIEM試聴のおぼえがき【カスタムインイヤーモニター】

こんにちは。mugiHaLです。

来たる2020年2月8日はポタ研が開催されます。
例によって、カスタムIEMセールがあるので、何か欲しいなあと思っています。

そこで、iPhoneのメモ帳に、過去にカスタムIEMの試聴をした感想が残っていたので、備忘録として残しておきます。
既にオーダー出来なくなっているモデルもありますが、残しています。

記事にはしていませんが、この試聴のあと「MaverickII Custom」を作っています。実機を作って思うことはありますが、試聴時とほとんど感想が変わらないのでそのままとしています。

※試聴機での感想であり、完成品とは感じ方が異なる場合があります。
※私個人の感想ですので、参考までによろしくお願いします。


AAW W500

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
低音域の立ち上がりが非常に遅く、量感を重視した音でした。中音域が低音域に少し飲まれている印象。中~高音域に谷がある感じがします。

AAW AXH

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
少し鳴らしにくいにように感じました。リスニング寄りの音作りです。シンバルのシャリシャリ感が特徴的。音の粒立ちも綺麗で、普段使いで導入しやすそうな感じがしました。

CTM CT-300

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
スタジオで聴いているような距離感で弱ピラミッドな音でした。サラサラと少し乾いた音で3BAっぽいなあという音で低音は少なめ。スッキリした音ですが、音像がハッキリしておらず解像感は高くないように思います。

CTM CT-400

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
クッキリした感じで、UE900Sのようなクリアな音でした。リスニング系の楽しい高音ホン。中高音域がしっとり綺麗でボーカルは近め。低音域はタイトで量は少なめ。キレはあまりなく、大人しくて美音。

CTM CT-500

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
レンジが広く、音の繋がりが良く感じられ、スッキリしてない「分かりにくい音」でした。中高音域あたりの情報量は多くてハッとするフレーズがありました。音の粒が丸くて、温度感が丁度良いモニター系の音でした。私の使用しているqdc 4CSと少しキャラクターが重なるような感じがします。

canalworks CW-L32V

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
ボーカルが瑞々しく、距離も近く感じられます。ギターやピアノ、スネアなどの中音域が気持ち良いです。少し暖かめの音で、非常に聴きやすいと思いました。音の立ち下がりは早く感じられますが、スーと余韻が残る感覚が心地良く感じられます。空間が感じられる音作りになっています。

canalworks CW-L33LV

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
ミドルローのパンチとブワッと包み込む感じがスゴい。商品のコンセプト通り、ライブ会場のような迫力や熱気が感じられますが、悪く言えば抜けない籠る音。ながら聴きに良いなと思いましたが、もっと安い機種でも替えが効きそうな感じがしました。高音域や中音域は、解像度が高く音を追いやすく感じましたが、透明感が無い感じでした。

canalworks CW-L33BB

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
低音域重視のCIEMとのことですが、低音域の量感は圧倒的にCW-L33LVの方があります。音の立ち上がりと引きが早く、キレがあります。うねるような重低音は唯一無二の音で心動かされます。ボーカルは少し距離があり、音場も広くはなく、空間表現は並々という印象。クリア感はありませんが、ドンシャリ系でただただ楽しい。欲しいです。

Ultimate Ears UE5Pro

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
「5Proの音」。メリハリがあってボーカルが近いのが特徴です。立ち上がりが早く、抜けが良いです。単純明快に良い音作り。低音域は重低音はほとんど無く、ミドルローのベース辺りが追いやすいような気がします。高音域は非常に強く、刺さるか刺さらないか紙一重。しっとり聴きたい訳でなければ、ほとんどのジャンルで行けると思います。

Ultimate Ears UE6Pro

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
鳴らしにくく感じました。かなり自然な低音で、タイトでもなくブリブリでもなく、柔らかさと重さがあります。高音のシンバル部分がピョコっと出てるピーク作りがあります。

Ultimate Ears UE7Pro

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
5Proの派手さが抑えられた感じの音で、元気な感じは似てると思います。高音域は大人しく、スネアが軽快。フラットに近くバランスよく出ていて、とくに中音域の音が整っていて、優等生だなあと思いました。

Ultimate Ears UERR

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
各所で言われているように低音もしっかり鳴らせるフラットな音作り。かなり鳴らしにくいように思いました。中~高音域にかけて独特の響き方があって、広がりを感じられます。私の使用しているqdc 4CSと似ていて、比較するとこちらの方が厚みと低音域が大人しくなった感じがします。

Ultimate Ears UE11Pro

(2019.4.6@eイヤホンで試聴)
重みがあって響く感じの低音。少し広がりがあって、CW-L33BBのように、粒感のあるまとまった感じの音とは違う感じでした。リスニングに向いている音で良いです。レンジが広くて、音の繋がりも自然です。

Empire Ears Bravado

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
音量がかなり取りにくいと思いました。キュッと閉塞感があるようにも感じます。振動で感じるような、かなり低い低音が出ていてイヤモニっぽくない印象。全体的にモヤモヤした感じでボーカルが苦しい。シンバルやシンセの高音域が強く、粗削りな悪い意味でのハイブリッドみたいでした。

Fitear Private222

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
(2019.3.31@フジヤエービックで試聴)
UE5Proと傾向は似ていますが、こちらの方が全体的に音の距離感が近く、高音はだいぶ控えめで聴きやすく感じました。低音域はこちらの方が多い気がします。中高音域はドライでソリッドな音で、低音域はウェットな音で、全体的にキレがあって元気な音です。ほかのカスタムを手にしてもずっと使いたくなるような気持ち良い音です。

Fitear Private223

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
かなり軽い音に感じました。腰の高い低音とシャリシャリした高音、ボーカルの距離感は少し遠く感じます。Private222より見通しが良く、ギターのモニターに向いている音だと思います。音の広がりがが少し感じられ、スッと抜ける嫌味のない音です。低音の量感は少なめです。

Fitear Private333

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
バッキバキの解像感。音場がかなり広く感じられ、広大で気持ち良く聴けます。今まで聞いた中でも群を抜いてスッキリしていて、聴いていて楽しい気持ちになりました。ボーカルの距離感で聴きやすさは変わりますが、この機種はすごい近いわけではないのにクッキリクリアに聴こえます。音の分解能とスッキリした感じは、RoseのBR5Mk2のような感じ。低音はそこまで強くないのに、不足は感じられず不思議。一番しっかり値段に対する音が出てる気がする。
とても鳴らしやすく、いい音に聞こえるのはそのおかげ?

Fitear MH334

(2019.3.31@フジヤエービックで試聴)
角が取れた丸い音で、味付けも薄いので非常に聴きやすいです。ボーカルがしっかりと聞こえ、低音も良く出ている印象です。弱点が見つからなく、選ばれるのも納得の音です。コストパフォーマンスは高め。

UniqueMelody Mavis Custom

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
(2019.3.31@フジヤエービックで試聴)
輪郭は丸いのに独特のキレが感じられました。音がさほど分解されておらず、程よい繋がりでリスニング調の万能な音です。弱ピラミッドに感じますが、低音は大人しく、抜け感も感じられ、余裕がある鳴り方するのが聴いていて楽な感じがします。ミドルローからミドルハイにかけて音が厚めですが、中高音域の邪魔にならず、全体のまとまりを良くしています。ボーカルも男女問わず良くて、適度なシャリシャリ感が曲を楽しくしてくれる印象でした。

UniqueMelody Maverick Custom

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
(2019.3.31@フジヤエービックで試聴)
(2019.4.6@eイヤホンで試聴)
まず感じたのは鳴らしにくさで、上流を選ぶイヤホンだと思いました。音は低音と高音がしっかりめのドンシャリ傾向でボーカルが少し引っ込んでいますが、輪郭がクリアで聴きやすい感じがしました。キラキラしたシンバルと少し腰高な低音、出るところと出ないところがハッキリしていて暗めのキャラクター。勢いというより、キレイな音で丁寧に一音一音鳴らしている印象です。サラサラした音でBA感が強く、それほどバキバキ分解してないため聴きにくくはないです。解放感はMavisの方が上です。

UniqueMelody MaverickII Custom

(2019.3.21@eイヤホンで試聴)
(2019.3.31@フジヤエービックで試聴)
(2019.4.6@eイヤホンで試聴)
無印よりもだいぶ鳴らしやすく、いい意味で落ち着いたチューニングになってると感じました。高音の情報量が多く騒がしい感じ。全体的に音の出どころが近めで、楽器のキレもあってクリア。ボーカルは無印の方がきれいに聞こえる気がします。低音は、Mavisと無印と比較しても一番出ているように感じました。立ち上がりの速さと抜けの良さがあり、迫力よりもキレ重視。リスニング向けのいい音だけどコストパフォーマンスは少し悪いかなという感じの音です。

JH Audio JH13V2 PRO (Bass0)

(2019.3.31@フジヤエービックで試聴)
ボーカルの距離感が若干遠目で、残響感というか抜けの悪さがある感じがします。UMのMavisが外なら、こちらはドームの中のような感じです。音の定位はしっかりしており、サウンドレンジが広くて音の繋がりが良いです。高音がザラザラした質感で、やや強め。楽器主体の音楽にはドンピシャだと思いました。

Westone WST-ES60

(2019.3.31@フジヤエービックで試聴)
ウォームな音作りで、解像感もES50ほど際立っていなく、音の粒が丸いです。低音の量感がしっかりとしていて、重めの音でリスニングに向いている印象です。

Westone WST-ES50

(2019.3.31@フジヤエービックで試聴)
解像度・分解能・情報量といったものが凄い。意識しなくても隅々まで聞けるのはすごいことで、モニター用ならこれを作りたいと思いました。冷たくてかなりドライな音で、キラキラした音は合わない感じ。骨太な音で、ロックに合わせたくなりました。低音もしっかり出ていますし、音場も横へ広い印象を受けました。

おまけ ~試聴方法について~

おまけとして、私の試聴方法を少しご紹介します。

何個も一度に聞いてしまうと、どれが良かったのか、またとっかえひっかえして確かめないと忘れてしまいます。ですから、ショーケースから出してもらって一度に試聴するのは、2~3個と決めています。その中で、1番を決めて、次の2~3機種を聞いて…と勝ち抜き方式で、勝ち残った機種同士でまた2~3機種を聴き比べる。

そうすると、好み・音質で順位や優劣がつけやすくなるので、自分が欲しい機種が決められます。

最後まで残った機種を比較したときに、音の傾向が違うと、単純な優劣をつけられず結局迷ってしまいますが、あとはコネクタの形状であったり、デザインで決めるようにしています。

さいごに

ポタ研、非常に楽しみですね。

私が欲しいなと思っているのは、UniqueMelodyのMacbethCustomです。昨年発表されたときは、ようやく来たかと思ったユーザーもたくさんいるはず。私も、イヤホンの沼にはまったきっかけのJH Audio Rosieを購入した際、かなり迷った機種です。こと音に関しては、全イヤホンでも最強クラスに好きで、唯一無二な感じが良いですね。

他にも、ES50とか良いなあと思う機種があるので、悩みながら待ちたいと思います。

それでは。